昨年の今頃、
私が、諫早に帰省したときに、
父が木の枝を切っていた。
家の周囲を囲んでいる生垣の木で、
しかも脚立を使いながらの作業で
大変である。
見守りながらも、私のすることは
切り落とした枝や葉をかき集めて
一輪車に乗せて、庭の一角に
まとめ置く位だった。
やってみて驚いたのは、
『切られてすぐの枝や葉は、
柔らかく温かい。』
ということだった。
何回も繰り返していると、それが
よく伝わってきて、さきほどまで
血が通っていたものを運んでいる
かのような生温かさに感じてきた。
しかし、それは決して残酷な
感じではなかった。
30年以上も父が手をかけてきている
せいか、切られた枝葉もうれしそう
ですらある。
そして、
私が知らない間に、
父はこのような友好関係を
庭の木々たちと結んできていたのだな…
と感じた。
最近読んだ本に、
…
自分の庭にある土や植物と交流して、
その関係を確立している人は、
あらゆる病気を自分の身体から追い出す
ことができるらしい。
…
との一節を読み、
すぐに父の姿が浮かんできた。
たしかに、
以前にもブログに書いたが、
父は庭に常駐するここ数年、
庭の自然に頼りにされ、
年老いてさらに、
元気である。(笑)